宮津・竹の学校スピンオフ企画・無鄰菴の音風景を楽しむ。盛会でした!

12/21(土)に京都市内で実施された日本サウンドスケープ協会との共催企画「無鄰菴の音風景を楽しむ ~手ぼうきの音と庭のおもてなし~、盛会のうちに無事終了しました!

ご参加いただいた皆様、また手ぼうきキットを制作していただいたサポーターの皆様、こころより感謝いたします。

 

当日は、まずサウンドウォーク(講師:土田・曽和・藤津)を行いました。その後、庭園内や母屋2階にて、庭師(講師:植弥加藤造園・加藤友規さん)によるレクチャー、ユニバーサルデザインの切り口(講師:田尻彰さん)から庭園の音風景についてのレクチャーとディスカッションを持ちました。

その後、会場をE-ds@Tranq Roomへ移し、ART+NIWASHIに所属する庭師(平井幸輝さん・藤津紫さん)の指導で、宮津の竹の穂を使った手ぼうきづくりに取り組みました。

 

今回の成果として以下の点があげられます。

 

・東京や大阪など多地域からの参加があり盛会となりました。ただし、庭園のサウンドスケープや風情を五感で味わうための受け入れ上限人数は常に意識すべきという点が再確認されました。

 

・琶湖疏水から引き込まれた流れの水落や環境音などの音源と、その音を楽しむための聴取点、鋏の音にまで気をくばる庭師のもてなし、リーフブロアー使用の是非、UDにおける音の役割や楽しみ方など、庭園に含まれる五感と風致について議論を深めることが出来ました。


・音響の専門家より、無鄰菴の流れには、繊細・多様な水音のデザインが存在することが指摘され、庭師・植治(うえじ)の手による庭においては、音まで配慮されている可能性があることが共有されました。


・宮津の竹の穂を使った手ぼうきキットによる、手ぼうきづくりも好評で、京都の庭師の清掃技術や、手ぼうきが発する音に含まれる意味を感じることが出来ました。竹の学校による手ぼうきキットの可能性を拡げることが出来ました。

 

・宮津・竹の学校・実行委員会と日本サウンドスケープ協会・庭園のサウンドスケープWGがコラボすることにより、東京芸術大学・京都大学・金沢工業大学・京都造形芸術大学などの参加もあり、竹林の再生、庭園文化の継承、音風景や五感の風致などについて、芸術・音楽・工学・音響学・造園学など、広汎かつ連続的な議論を展開することが出来ました。